ペリー艦隊航海図

ペリー艦隊航海図(1852年11月24日-1855年1月12日)

ペリーとその麾下の艦隊は、行動範囲とその構成はまったく同一のものではありません。 日本に向かう艦隊は、中国の東部海岸域に以前から配備されていたものでした。
アメリカの当時の状況は、1846年-1848年の対メキシコ戦争により現在のカリフォルニア州地域を獲得、同地域において金採掘のため、ヨーロッパやアジアから(中国人が多かった)も大西洋ルートを経由してアメリカ大陸へ多数の労働者が集まりつつありました。
ペリーが日本に至るルートも、1852年の主要 航海ルートで、大西洋からアフリカ南端を経由、中国沿岸部に至るルートでした。
下記の地図で、番号を追うと、ペリーの行動記録が分かります。

当時のアメリカ政府とその全権を委託されたペリーの考えは、下記の江戸幕府に提出されたペリーの書簡に集約されています。

ペリー提督より皇帝(日本国)へ

合衆国蒸気フリゲート艦サスケハナ号
日本沿岸 1853年7月5日

末尾に署名した東インド、中国およびに本海域に駐在するアメリカ合衆国海軍の司令長官は、友好の使命を帯びて、合衆国大統領の新書に詳細に記述された諸事項に関し、日本政府と交渉するための全件を付与され、合衆国政府よりこの国に派遣されました。 その親書の写しは、本書状署名者に対する信任状の写しとともに、英語、オランダ語、中国語をもって、ここに捧呈します。
 陛下の高貴な地位にふさわしきよう作成された大統領親書の原本と信任状の原本は、陛下が指定される接見の日に、本書状署名者が自ら捧呈するでしょう。
 大統領は日本に対してきわめて深い友愛の情を抱いておりますが、合衆国人民の何人かが、陛下の国土内に、自発的に赴くか、または海難によって漂着するとき、あたかも貴国の最悪の敵であるかのような待遇を受けていることを知り、驚き、かつ悲しんでいると伝えるよう、本書状の署名者は命じされております。
 本書状署名者が述べているのは、アメリカ船モリソン号、ラゴタ号、ローレンス号の諸件です。
 アメリカ人は、すべてのキリスト教国民と同じく、海岸に漂着した人間は、いずれの国民であろうと、親切に受け入れ、救助し保護することを神聖な義務と考えており、このようなアメリカの方針は、これまでアメリカの保護下に置かれたすべての日本臣民にも適用されています。
 合衆国政府は、今後日本の沿海で難破したり、嵐のために日本の港に追い込まれたりした人々が、人道的に待遇されるというなんらかの明確な保証を、日本政府から得たいと望んでいます。
 本書状の署名者は、合衆国がヨーロッパのいかなる政府とも関係のないこと、また合衆国の法律は自国の市民の宗教に干渉せず、ましてほかの国民の宗教に干渉することはないことを、日本人に説明するよう命ぜられています。
 また、アメリカ人は日本とヨーロッパのまさに中間にある大国に住んでおり、その国土は日本に初めてヨーロッパ人が来訪したのとほぼ同じ時期にヨーロッパ人によって発見されたこと、アメリカ大陸のヨーロッパに最も近い部分に初めてヨーロッパの移民が植民したこと、その人口は急速に全土に広まりついには太平洋岸にまで達したこと、いまでは数々の大都市があり、そこから蒸気船を利用すれば、18日から20日で日本に到着できること、地球上におけるこの地域全体とわが国との通商が急速に増大しつつあり、日本海域はまもなくわが国の船舶であふれるようになること、などもお伝えしておきます。
 このように、合衆国と日本は日に日に近づいているので、大統領は陛下と平和的かつ友好的に共存することを望んでいますが、日本がアメリカに対して仇敵のようにふるまうのをやめなければ、友好は永続することができません。
 この政策が元来はいかに賢明であったにせよ、両国の交通が昔に比べはるかに容易かつ迅速になった現在、それはもはや賢明ではなく、実行は困難です。
 本書状の署名者は、いま誠意を尽くして行われている友好の提案に、日本政府が快く応じることにより、両国間の非友好的な軋轢を避ける必要を察知されるであろうとの希望を抱いて、以上の論拠を提起します。
 日本を訪問するために派遣された多くの大艦は、まだこの海域に到着したことはありません。 しかし、それは常に実現可能です。 本書状の署名者は、友好的な意図を証明するため、比較的小さな4隻の軍艦のみを率いてきましたが、必要とあれば、来春にははるかに大きな艦隊を率いて、江戸に帰航するつもりです。
 しかし、大統領の親書に記載され、本書状の署名者が近く適当な機会にさらに説明することになる、非常に合理的かつ平和的な申し入れを陛下の政府がただちに受け入れることにより、このような帰港を不必要にすることを期待しています。
 陛下に深甚なる敬意を表し、健康と幸福に恵まれて長寿ならんことを心から願いつつ、ここの自署します。

東インド、中国、日本海域合衆国海軍司令長官
M C ペリー
日本国皇帝陛下に呈す

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